AYINA JAPANの活動 アフリカ×日本人インタビュー ベナン

『発展途上国で英語を教えたい』倉科さんがベナンでクラウドファンディングをやる理由

今回は絶賛進行中、ベナンの子どもたちのためのクラウドファンディングをされている、倉科茉季さんにインタビューさせていただきました!

なぜ倉科さんがベナンに来たのか、どうしてクラウドファンディングをやろうとしたのか、集めたお金をどのように使っていくのか、など色々聞かせていただきました!

 

 

AYINA記者
こんにちは!今日はよろしくお願いいたします!
よろしくお願いします!
まきさん
AYINA記者
今まさにベナンでクラウドファンディングを実施中とのことなのですが、どういったプロジェクトをやられてるんですか?
今回のプロジェクトのタイトルは、『望む未来を自ら選べるように。ベナンの子どもたちに教育の機会を』です。現在私はベナン人の女の子クラリスと一緒に暮らしているので、彼女との共同プロジェクトです。

具体的には、経済的な理由で学校に行けない子どもたちに教材や制服など必要な物資を届け、確実に子どもたちが学校に通えるよう、お金の管理も含め学校との交渉まで行うことです。

まきさん
AYINA記者
そもそもの質問になってしまい申し訳ないのですが、倉科さんはなぜ今ベナンにいて、なぜその子たちに向けたクラウドファンディングをしようと思ったんですか?
学生のときに、『発展途上国で英語を教えたい』という夢がありました。でも、なかなか踏み出す勇気もなく、日本の学校で働いていたら居心地が良すぎて気がつけば5年。ちょうど30歳にもなりました。

節目になり、友達が婚カツしていくなかどうしても自分はその気になれなくて(笑)何かやりきっていない気がする、何か忘れている気がする、と思い巡らしてみると、学生のときに抱いてた夢に挑戦せずして人生終わりたくないと思ったのです。発展途上国と言っても色々あるのですが、自分がとりわけこだわったのが日本と同じように EFL(English as a foreign language)環境である国です。

まずはそのような国で活動されている方の話を聞きに行こうと、内藤獅友さんのイベントに行きました。そこで『いつかのために』と思って個別にお話を伺っていたら気がついたらもうベナンにとりあえず行ってみようという話になっていました(笑)内藤さんに会ってわずか7か月後にはベナンの地に降り立ち、気がついたら就活までしていて、運良く雇っていただける学校が見つかり、あれよあれよという間にベナン行きが決まりました。

そのときに、学校の見学や就活のお世話をしてくれたのがクラリスで、私が日本に帰ってからも学校と私の仲介になってくれたり、移住にあたって一緒に住むことを提案してくれたのです。クラリスも教育に熱意と関心があり、一緒に住みはじめて色々な話をするうちに、ベナンには学校に行けない子どもたちがたくさんいることを教えられました。『教育を受けられない子どもたちがいる世界なんて私がイヤだ』と思い、クラリスも同じ思いだったので、二人で何か出来ることはないかと考えていたところ、クラウドファンディングを思いついたのです。

まきさん

左がクラリスさん

AYINA記者
学生の時の夢を抱き続けてたことも素晴らしいことですが、5年後に得た小さなキッカケをキッカケで終わらせずにすぐに行動に移されてるのがすごいですね!

また、クラリスさんと会ってベナンの教育事情を知って、またもやそのキッカケをそのままにせずにクラウドファンディングという行動に移されたんですね!

わかる範囲で構いませんが、ベナンのどのくらいの比率の子どもたちが学校に行けてないんですか?

また、行けてない理由ってやっぱりお金がないからというのが原因なのでしょうか?

うーん、まあ若干流された感は正直ありますが(笑)でも出来た縁を大事にするというのが自分のモットーでもありますし、流されるのもなんか楽しかったので、流されるだけ流されてみようかと(笑)

これも自分のモットーですが、やりたいと思ったことはやらなきゃ気が済まないのです。ましてや、先生として来たのに目の前に学校に行けない子どもたちがいるという現状を知っても何もしない自分ではいたくなかったのです。

比率は細かくは分かりませんが、ベナン人は学校教育を通して公用語のフランス語を学びます。ユニセフの調査では、5歳から14歳の子どもの45%以上が学校に行っていないようです。また、公用語がフランス語のわりに、フランス語を話せる人が30%ほどなので、学校教育を受けていないか学びの途中でドロップアウトする人が多いということだと思います。

学校に行けない理由の根源は貧困だと思いますが、お金があれば親は子どもを学校に行かせるかというと、大半はそうですが、中には親がそもそも学校教育を受けていないからその価値が分かっていなくて、例えお金が入っても学校に行けない子どもはいます。今回のプロジェクトでは、親が違うことにお金を使うことが無いよう、お金の管理もこちらで行います。

まきさん

AYINA記者
45%以上が学校に行けていないんですね。日本は初等教育純就学率は約100%なので、日本の半分以下の水準ということですか。

フランス語ができないことによる弊害も多そうですね。

「中には親がそもそも学校教育を受けていないからその価値が分かっていなくて、例えお金が入っても学校に行けない子どもはいます。今回のプロジェクトでは、親が違うことにお金を使うことが無いよう、お金の管理もこちらで行います。」

ということだったんですが、具体的にどのように管理をしていくかの考えもお聞かせいただけますか?

お金を無事にいただいたら、教材費と制服代と朝食代(ベナンでは学校で朝食を食べるのです)と入学金にあてます。

まず、教材費はお店で手に入りますし、クラリスが良い値段で売ってくれるところを知っているのでそこで私たちが購入します。制服は、テイラーさんにお願いして作ってもらうのですが、これもクラリスが良いテイラーさんを知っているのでそこに依頼をします。

朝食代と入学がネックで、親に託すと万が一違う目的で使われてしまったら全く意味がないので非常に迷いました。その結果、朝食代は学校に預け、入学金は我々が親のかわりに払うことにしました。

親に託した結果、食べ物を買うお金に消えてしまうことも考えられます。もちろん食べ物も大事ですが、クラリスの『今回のプロジェクトでは、食べ物よりも教育を受ける権利を提供して子どもたちを笑顔にしたい』という強い思いに私も賛同したので、確実に子どもたちの教育につながるよう取り計らいます。

まきさん

AYINA記者
なるほどです。

ちゃんと子どもたちが学校に行けるまで支援を届けるという姿勢はとてもいいですね。

ちなみにベナンに住んで子どもたちをみていて、日本の子たちとの違いなどは感じたりしますでしょうか?

実は違いを全く感じません。もちろん見た目とか言語とかが違うのは言うまでもありませんが、本質的に同じ子どもです。教え方はさして変わりません。

好奇心を持った眼差しで見てくるところも、当ててほしくてアピールしてくるところも、Close your eyes. と言ったら薄め開けて見てたり、手で顔を覆っているように見えて指の隙間から見ているところも、そしてそれがたいてい男子で、それを女子が指摘しているところも(笑)先生として感じる教える楽しさは変わらないです。

まきさん

AYINA記者
あはは、確かに日本と同じですね!

でも同じって感じることも実際にきてみて子どもと触れ合ってみて初めて気づけることだと思うので、とても貴重な経験をされていると思います。

最後になりますが、今まさにクラウドファンディングの真っ最中で、この記事をきっかけにまきさんやプロジェクトを知った方もいるかと思います。

何か伝えたいことかがあればお願いします!

そうですね、こういうのを経験すると、異文化のなかにも共通項があって面白いです。また、先生として『どんな子でもかわいいと思える』って大切だと思うので、日本の子どもと同じようにベナンの子どもも愛せることに安心した自分もいます。

今現在、クラウドファンディングは目標金額の80%近くまで来ており、とても嬉しく感じるとともにご支援下さった皆様には言葉ではもはや伝えきることが出来ないくらい感謝をしております。

日本にいたときから、当然世界にはそのような子どもがいることは知っていましたが、『そうは言っても自分には何も出来ないし。』と思って、目を背けていました。しかし、今募金をされる側になって思うのは、本当にすごいのは発起人の私でもなくクラリスでもなく、支援者の方だと思うのです。自分も日本で暮らしていましたし、一人暮らしもしていました。

物価は高いし払う税金なども多いし、貯金もしなくてはなりませんし、何かの返済が滞ると信用を失い、あらゆる弊害が出てきます。となると、もしかしたら、ベナン人から見れば億万長者に見える日本人の方が人にお金を与えることが難しいのではと思います。そんな中で大金を出して私に懸けてくださるわけですから。

そして私たちのプロジェクトは皆様のご支援が無いと達成しえません。自分だったら、友達がやっていることにそこまで協力出来ただろうか、と考えると、やはり支援者の方が私は立派だと思うのです。支援者の方のお力は偉大で何にも代えがたいのです。支援者がいないと何も出来ないのです。私たちだけでなく、ベナンの子どもたちも皆様のご支援を待っています。

まきさん

AYINA記者
本日はありがとうございました!また達成した頃にお話を聞かせてください!

 

倉科さん、クラリスさんのベナンの子どもたちに対する支援活動に協力したい方は、ぜひ一度クラウドファンディングページをご覧になってみてください!

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