みなさんこんにちは!
日本にも数多くいる在日アフリカンの方にお話を伺い、出身国のことや実際に日本に住んでいて感じること、そしてその方自身のストーリーについて教えていただき、今日から友達になれるくらい近くに感じてもらえるような取材をする企画。
今日から繋がるニッポンの〇〇アフリカンズ(略して「今日アフ」)
今回のゲストは、ガボン共和国出身のズゲさんです。
【プロフィール】 1992年3月4日ガボン生まれ。幼少期をガボンで過ごし、大学はチュニジアへ留学。ファイナンス(学位)とマーケティング(修士)を修了。そのあと、2017年に来日し、MEXT奨学金で東京学芸大で半年間日本語を学ぶ。現在は中央大学の開発経済学博士課程1年生で、専門はアフリカ諸国の開発経済学。趣味はギター、ウクレレ、歌って踊る事、そして料理。
ウクレレやギターが大好き、歌うのも大好きな陽気なズゲさん。彼は、アフリカのガボンという国の首都、リーヴルビル出身です。少し厳しいお父さんと優しいお母さん、そして2人の姉妹と2人の弟に囲まれて育ちました。
それぞれがガボン、日本、フランス、ドイツに住んでいるという、超グローバル一家。幼いころはとてもアクティブだったらしく、家のフェンスをよじ登ったりしていたそう。そんな彼は来日して3年目。どんなきっかけがあって日本に来たのか、いま日本で何をやっているのか、ガボンが抱えている問題やそれに対する彼の想いなどをお話ししてもらいました。
ガボンからチュニジア、そして日本へ。
AYINA 土屋
こんにちは~!早速ですがズゲさん、日本にはいつ来られたんですか?
2017年の秋です。日本に来てから半年日本語を勉強して、そのあと大学で開発経済学の研究生を1年間していました。そして今は、博士課程の2年目です。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
なるほどなるほど!博士課程でも専攻は開発経済学ですか?
そうです。でも日本に来る前は、チュニジアで学士と修士をとりましたよ!
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
え、ということはチュニジアじゃなくても、とにかく留学がしたかったってこと?
はい、でもチュニジアに行ってみたら、とってもいい国で好きになりました。生活もしやすくて、何より生活費が安くてよかったです。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
日本に留学するのを決めたのは、奨学金制度があったからですね。奨学金制度に応募するときに大学を選ぶんですが、その時に中央大学を選びました。日本はいいところで大好きです~!ぼくにはちょっと寒いけどね。(笑)
ガボンのズゲさん
インタビューのはじめから楽しそうな雰囲気の2人
ガボンが抱える若者の雇用問題とは
AYINA 土屋
ところでズゲさん、前、ガボンには若者のお仕事がないとおっしゃっていましたが、彼らはどんなお仕事をしていますか?
基本的に日雇いの仕事をしています。例えば、市場で重いものを運んであげる仕事とか、靴を売る仕事とか、掃除の仕事とかです。お給料は日払いなので、病気になって働けない日があると、その分のお給料がもらえません。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
はい、若者はみんな、同じような状況です。会社で雇用されて働いているというのはレアケース。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
若者に仕事がない理由って、ちょっと調べてみたんですけど、ガボンが輸出の9割を資源に頼っているのが原因ですか?他にも何か理由がありますか?
ガボンの企業は、まだ経済的な余裕がなくて人を採用することが難しいです。ガボンは石油や木材などのリソースはたくさんありますが、経済的に豊かになるには、それを活かした製造業を増やしていくことが大切だと思っています。
ガボンのズゲさん
自分の想いを語るズゲさん
AYINA 土屋
そうなんですね。そんなガボンの課題がある中で、ズゲさん自身の目標とか、今大学院で勉強している事とか、詳しく教えてもらってもいいですか?
まず、若者の仕事を増やすためには、アントレプレナーシップをガボンでみんなに広めることが大事だと思っています。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
アントレプレーナーシップって、自らが社会の問題に対して問題意識をもって、それを解決していこうとする能力のことですよね。
そうです。
ガボンのみんなに、もっと社会起業家について興味を持ってもらいたいです。若者に仕事がないことを実感したのが、開発経済学を学びたいと思ったきっかけでもあります。
経済を発展させていくためにも、ガボンは若者が多いから、彼らの雇用を創出したり、自分たちでビジネスを作ったりするスキルを広めていくことが大事です。
なので大学院では、どうやったらアントレプレナーシップに興味を持ってもらえるか、その手段について研究をしています。
今はガボンの人々の意識調査をして、データを収集したり、それを分析したりして、その結果を政府やNGOに共有して活用してもらえるような準備をしているんですが、将来は、アントレプレナーシップを大学だけじゃなくて、いろいろな場所で教えられるような仕事をしたいと考えています。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
アントレプレナーシップコンサルタントみたいな感じですね!
はい。なので、大学院を修了したら、現場で働きながら経験を積んで、いずれはガボンで起業したいです。さらに、そこで日本とガボンを繋ぐこともできたらハッピーです!
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
ガボンのズゲさん
日本でホームステイがしてみたい!
AYINA 土屋
今回のインタビュー、ズゲさんが日本語上手すぎて全部日本語で喋っちゃってるけど、日本に興味持ったきっかけってなんでしたか?
んー、なんだろう?僕は昔から音楽が好きで、14歳ぐらいの時に独学でギターを勉強してたんだけど。最初に興味を持ったのが日本のワンピースの曲だったんです!
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
すごい、好きになった曲が日本の曲で、たまたま奨学金制度があったのも日本で・・・縁があったんですねぇ。
♪(ピーンポーン)
ガボンのズゲさん
一時退席・・・
AYINA 土屋
ピザ頼んでたんですか!!!!!爆笑 何ピザですか??
ガボンのズゲさん
一同「チーズだったかー!!!!(みんなの予想は肉系)」
AYINA 土屋
ここにいるみんなアフリカン感覚なので、食べながらで全然大丈夫ですよ~!!
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
待って、ズゲさん、そのTシャツどこで手に入れたの?!
“愛情みかん”Tシャツ
愛媛のみかんのTシャツです!ガボン人の友達が愛媛にいるから、そのお土産でもらいました。愛媛大好き、特に松山。みかんが美味しいですよ~!道後温泉も最高でした。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
松山に道後温泉・・・完全に日本人じゃん!笑 お話を聞いていると日本がとても楽しいみたいで嬉しいです。日本に来てから、何か困難な経験をしたことはありますか?
全然ないですね~!みんな優しいし、大学にも留学生がたくさんいるから、周りの友達が外国人に慣れているのかも。日本人の、他人をリスペクトする態度はとてもいいなと思います。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
なるほど~。アフリカンも優しいと思うけど、確かに優しいの種類が違う気もする!アフリカンは人と人の距離が近くて、フレンドリーで温かい感じのイメージ。
そうですね~。あとは、みんなが僕の日本語をほめてくれるのもうれしいです~!
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
だってホント上手だもん。日本にいる間にこれはやってみたいなー、ってことは何かありますか?
富士山に登りたいですね。あとは、日本の家族と住んでみたい!
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
※AYINAはアフリカンの方が日本の家に泊まるプログラム「ジャパンホームステイ」を運営しています
ぜひお願いします。あとは、東北のほうに行って、雪を見てみたいですね。
ガボンのズゲさん
AYINA 土屋
ぜひ来てください!スキーもスノーモービルもあるので、遊びに行きましょうね!!
みなさんいかがでしたでしょうか?
ズゲさんの優しくて陽気な人柄が伝わってきましたか?
日本の好きなところを話しているズゲさんは、とってもニコニコしてお話をしてくれて
本当に日本のことが好きなんだな~とこちらまで嬉しくなりました。
8月1日に開催されるオンラインイベントでは、ガボンについても詳しくお話をしてもらう予定です。
⚠️参加費について⚠️ 社会人︰500円 マンスリーサポーター様/学生︰無料(Peatix上で無料チケット入... powered by Peatix : More than a ticket.
↑上記からお申し込みいただけます!
ズゲさんと直接お話しできるチャンスもありますので、興味を持たれた方はぜひ、ご参加お待ちしています。
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〈取材=土屋みなみ(Twitter @TsuchiyaMinami)/文=あしかがみづき(Twitter @mmmizu_ki)(Instagram @mizuki_askg) 〉