AYINA JAPANの活動 アフリカ×日本人インタビュー イベント情報

人種や国籍を超越した芸人ぶらっくさむらいが表したいこととは?

『The Lives of Africans in Japan(在日アフリカンの人生)』この企画では、日本に約16,000人いるといわれている在日アフリカンの方にフォーカスし、その方の魅力、出身国のリアルなお話、実際に日本に住んでみての感想などを教えていただきます。インタビュー担当はAYINAメンバーのあつがお送りします。今回のゲストはカメルーン人のお父様と日本人のお母様との間に生まれた、ぶらっくさむらいさん(以下、ぶらさむさん)です。

インタビュー相手のぶらっくさむらいさんは楽器が得意

愛知県の名古屋市で生まれ育ったぶらさむさん。お父様には2歳の時にイタリアで会って以来、今まで一度も会ったことがないといいます。高校卒業後、NYに語学留学兼音楽留学をしたことで、自分の中の世界観が変わり、今の芸人活動や表現するという活動につながっているそう!そんなぶらさむさんに、幼少期のお話や芸人活動での秘話、これからの活動などについて聞いてみました!(ぶらさむさんは、『エンタの神様』などに出演されていました!)

『エンタの神様』を始め色々な番組に出演!

幼少期の経験が今の芸人活動につながっている!?

AYINA あつ
本日はインタビューよろしくお願いします!早速なんですが、ぶらさむさんには、兄弟はいらっしゃいますか?
よろしくお願いします!1人っ子ですね。相談する相手としてお兄ちゃんが欲しかったけど、1人だからこそ個性的になれたし、色々と考える時間が多かったのかもしれないですね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
へー、そうだったんですね。僕もお兄ちゃんは欲しかったです。小学生の頃はどんな子でしたか?
静かでもやんちゃでもなかったですね。おっとりしている子でした。漫画家になりたくて漫画をずっと書いていました。お絵描き教室に通ったり、ピアノとかも習っていたから、創作することは好きな方でしたね~。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
おおー。やはりその頃から漫画を書かれていて今のお仕事にもつながっているんですね。
そうそう。今でも漫画を書かせてもらったりしてるし、この背景も自分で書いたんですよ!
ぶらっさくさむらいさん

ぶらさむさん自ら書かれたという背景。自身のYoutubeチャンネル内の「ぶらさむ先生」企画でも使用しているとのこと。

※ぶらさむさんが描かれていた漫画

Wアフリカ少年ニュース|FINDERS

「クリエイティブ×ビジネス」をテーマに、新たなイノベーションを生むウェブメディア

AYINA あつ
小学生や中学生の頃、好きな教科は何でしたか?
小学校の頃は、簡単だから国語とか、やっぱ図画工作は好きでしたね。あと当時は、治安の悪い地域に住んでいたし、ミックスだからってことで母親が考えてくれて、小学校は地下鉄で通う少し遠いところに通っていたんですよー。それが公立の学校だったんですけど、色んな事情がある子が集まる学校だったので、そのおかげか、あまりいじめられたりというのはなかったです。だけど中学生になって地元に戻ってきて幼稚園の頃一緒だった友達と付き合いだして、悪い少年になっちゃっいました。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
そうだったんですね。ちなみに、高校卒業段階で今のような芸人になると思っていましたか?
全く思っていなかったです!進学もしたくなかったし、好きな音楽でやっていければいいなと思っていました。高校生の時、友達とバンド活動もしてたんですよー。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
おおー。音楽も好きだったんですね。結構日本では将来を気にする親が多いと思うのですが、お母様はあまり将来が定まっていないぶらさむさんを心配していませんでしたか?
ああー。意外と心配してなかったかもな。最終的には、母親は僕に自分の好きなことをやらせてくれましたね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
そうだったんですね。ありがとうございます。

今回のAYINAインタビューメンバーは高校生が2人と新人が大活躍!

アメリカ留学が自身にとって大きな転機に!

AYINA あつ
高校卒業後、アルバイトで貯めたお金でアメリカに留学されていたということだったのですが、最初の留学目的は何だったのですか?
英語をしゃべれるようになりたいと思ったからですね。その時は音楽とか芸能とかもまったくやっていなかったので。あと中学2年生の時に、母親とイタリアに行って海外の空気感に憧れたっていうのもあります。3カ月はまず観光で行って、特にアメリカの黒人音楽のルーツをたどるためにニューオーリンズに行ったんですよ。そしたらそこでお金を取られちゃって......もうルーツをたどるどころじゃなくなって逃げるようにして北上して行ってシカゴに着いたんですよ!
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
えー!それは辛いですね。
そうなんですよー。それで英語学校に行って、シカゴでしばらくは滞在しました。その後、NYに行って音楽を学び始めましたね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
NYは素晴らしい町ですよね。日本とNYはどのような点が違いましたか?町とか人の様子などのポイントで。
そうですね、NYの人々はフレンドリーで、気さくに話しかけても良い雰囲気だったんですね。それが時には迷惑なこともあるんですけどね。例えば公園でギター練習してたら、練習中に話しかけられることもあって、突然その人が歌いだすんですよね。いや俺はお前のバックバンドじゃねーよ!と思って。
ぶらっさくさむらいさん

演劇学校の先生に気に入られ、NYという最高の地で演劇をされていたそう

AYINA あつ
笑笑笑。確かにそうですよね~!!そういえば、他の記事で「日本で、思春期の頃に色々な人から見られて、そのことに苦しんだ時期があったけど、みんな悪気があって攻撃しようと思って見ているわけではないと気づいた」とあったのですが、それはなぜですか?
ああー。僕がいた名古屋はあんまり黒人とかいなかったので、よく視線を感じたんですよ。その頃は多感な時期だったから、やっぱりそれが気になったりしていたんですよねー。だけどNYに行ってあまり気にならなくなったんですよ。アメリカから日本という小さな島国に帰ってきて、僕が悩んでたことはめっちゃ小さなことだなって思ったんですよね。世界はとても広いので。それは、例えば、モヒカン頭の80歳くらいのおじいちゃんがコンビニで朝刊買ってたらみんな見ちゃうじゃないですか!それと一緒だと思います。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
(笑笑)
でも確かにデリカシーはないですよね。
ぶらっさくさむらいさん

芸人活動の中には秘められた思いが!?

AYINA あつ
芸人活動を始められてからのお話に移りたいんですけど、なぜ「ぶらっくさむらい」という名前にされたんですか?
17歳の時にバンドでやってたラップの歌詞で ”I’m Blacksamurai!” とよく言っていたんですよね。その頃から「ぶらっくさむらい」という名前を使っていますね。NYでも1回ショーをやった時があって、その時に ”Blacksamurai!” っと言ったらウケたのでそれも理由の1つかもしれませんね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
なるほど!これから芸能活動以外でやってみたいと思っていることはありますか?
そうですね。実は今、シフトチェンジを考えていて。テレビ番組も出たけど、自分には向いていないなと思ったので。もちろんオファーがあれば受けますが。それよりYouTubeなど自分のコンテンツを作りたいと思っていますね。特にステージの上でパフォーマンスするのは好きなので、そういう活動はやめないと思います。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
分かりました!ちなみに、芸人活動をやっていて大変だなと感じたことはありましたか?
ちょっとお笑い談義っぽくなっちゃうんですけど、お笑いはどう始めればいいかよく分からなかったので、第三者に見てもらったら「見た目を活かしたらいいんじゃない」と言われました。なので、ミックスあるあるネタみたいなのをやったらウケたんですよね。だからしばらくは好きなギターと一緒にそれをやってました。そこで僕の人生でとくにおもしろいと思っていなかったことが、大衆にとってはおもしろいんだな、と気づきましたね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
そうだったんですね。確かにそういうネタも多いですよね。
はい。数年前からミックスあるあるネタ以外にも、独創性のあるネタをやり始めました。できれば見た目とか気にせずに独創性で笑ってほしいんですけどね。最近だとミックスは珍しくないから、若い人相手にミックスあるあるネタやってもあまりウケないんですよね。だからお客さんの世代によってネタを変えてますね。
ぶらっさくさむらいさん

※ぶらさむさん独自の気持ちがこもった歌はこちら

AYINA あつ
そうなんですね。
はい!実はこれって深い話で、それだけ日本人の価値観が変わってきているということだからさ。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
なるほどー。そうですよね!4月に出演されていたV6が司会をやってるTBS『アメージパング!』でのゴミの分別のネタは僕の今のツボですもん(笑)(思い出し笑いしそうになる)
ありがとうございます!あと、ミックスの方の記事でよく見る、”逆境を乗り越えて活躍している”というのがテンプレ化してて、それはそれでその方達の生き様は本当に素晴らしいと思うのですが、僕は芸人という立場なので、少し違う見せ方でいきたいんです。だから「差別」という言葉の使い方には気を付けているし、あまりこういうインタビューでも言わないようにしているんですよね。極論を言うと、人種とか国境とかアジア人とか、今の僕にとってはどうでもいいんですよ同じ地球人でよくね?っていうベースがあるから。そういうベースがあるから逆に、「レンタル黒人」とかなんでもやっちゃおうと思うんですよね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
ああー、そうだったんですね。
はい!例えば、自分の見た目に何の先入観も持っていなかった黒人ミックスのありさちゃんという子がいたとしましょう。その子がたまたま「差別されていたぶらさむさん、黒い肌に悩んだ少年時代」のようなタイトルの記事を見つけたら、そこで「えっ、私の黒い肌ってダメなの!?」って思っちゃって、それがきっかけでコンプレックスになるっていうことは僕は避けたいんですよねー!ある年齢になって自分の意志で公民権運動などについて調べたりするのは良いと思います。やはり人間の成長する時期においては、自分のことを好きになってほしいですからね。毎日鏡の前で自分の顔を見つめて、ニヤニヤするくらい自分を好きになってほしいですからね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
確かにそうですね。
kikuさん
それに関連してなんですけど、日本の子どもたちに、人種の多様性などに関する教育をするということについては、どう思われますか?
僕が保育園にいたときは、あまりみんな意識してないんですよね。ただ、小学校にあがる時に母親からそんな話をされた記憶があります。人種の多様性に関する教育などをするのはいいと思いますね。今は小学校から英語もやりますし、LGBTQなどの教育もいいじゃないんですかね。僕の友達の星野ルネの漫画は、実際に小学校に置いてあったりして教材としていいと思います!
ぶらっさくさむらいさん

※星野ルネさんの漫画

星野ルネ (@RENEhosino) さんのマンガ一覧 | ツイコミ(仮) (twicomi.com)

今回、私は5回目のインタビューにも関わらず緊張していました笑

自分の活動を通して世間に議論を巻き起こす!

AYINA あつ
最後に日本の社会について意見をください。なぜ一般的に日本人は偏見などを持つ傾向があると思いますか?
どこの国に行っても偏見などはあると思うのですが、日本は見た目が同じ人が多くて、差別や偏見が日本にも存在するということが見えにくくなっていると思います。あと、日本は議論することがあまりよろしくない雰囲気があると思います。みんな色々な思いをして生きていると思うんですよね。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
確かにそうですね。
だけど、こういう質問に対して、真面目に真剣に答えるというのは、芸人である僕以外の方達の方がちゃんと答えられるので(笑)だから、僕は僕なりの表現方法でしかできないことをやりたいんですよー。そして、それを見ている人自身が好きに捉えてくれればいいかなって思います。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
そうだったんですね。そのような感情は「レンタル黒人」という活動に関わっているんですか?
そうそう!ろくでなし子さんというアーティストさんも、自分で表現していることに関して、海外で取り上げられるくらい話題になって議論を呼んでいたんですよ。僕はそれ自体が一種のアートだなと思っていて。というのは議論している人は彼女の作品を見たことはないんですけど、それについて議論することで彼女自体にも注目が集まっているので。「レンタル黒人」もそういう議論を起こしたいんですよね!それも日本の保守的な人々だけではなく、アメリカの多様な社会の人々にも議論をしてほしいです。僕はどっちの社会にもいたことがあるので。
ぶらっさくさむらいさん
AYINA あつ
そうだったんですね。興味深いです!インタビューありがとうございました!!とても楽しかったです!
こちらこそありがとうございました!
ぶらっさくさむらいさん

これからも表現する活動はやめないというぶらさむさん

おわりに

みなさんいかがだったでしょうか?

ぶらさむさんは色々なことを真剣に考えながら活動していらっしゃるというのがわかっていただけたのではないでしょうか?

【ぶらさむさんからのお知らせ】

芸人ぶらっくさむらいこと本名 武内剛、皆様に聞いて欲しいことがあります。
2歳の時に会って以来疎遠になってしまった実の父親を探しにイタリアに行く旅の顛末を、ドキュメンタリー映画にし、映画祭などに出典する為のクラウドファンディングをやります。

6月27日より1ヶ月間で100万円集まらなければ、全額没収!天国か地獄か! 僕の人徳がリアルに浮き彫りになります!
興味がある人、ない人、冷やかしの人、失敗した時に石を投げたい人、どなた様も是非、下記リンクをチェックお願いいたします!

(39年間会っていない父をイタリアへ訪ねる旅をドキュメンタリー映画にしたい!アクティビティ - CAMPFIRE (キャンプファイヤー) (camp-fire.jp))

クラウドファンディングへの思いを綴ったブログはこちら!

39年間会っていない父をイタリアへ訪ねる旅をドキュメンタリー映画にしたい!|ぶらっくさむらい父探し|note

はじめまして!私はぶらっくさむらいこと武内 剛と申します。芸人をやっています。 昨年、芸能事務所を退所しフリーになったのを機にお笑いだけにとらわれず、幅広く活動しています。 そんな私ですが、実の父親とは私が2歳の時に一度だけ会ったきり疎遠になり日本人の母にシングルマザーで育てられました。 今回、ずっと自分の中に空いている穴を埋めるべく人生初のクラウドファンディングに挑戦したいと思います。 ...

もっとぶらさむさんの活動について知りたいという方は下記のLintreeをチェックしてみてください!

@black_samurai50 | Linktree

【イベント告知】

ぶらさむさんをゲストとしてお呼びし、無料のオンラインイベントを開催します!興味がある方やもっとぶらさむさんのお話を聞いてみたい!と思う方は下のURLをクリックしてみてください!記事よりも、より深いことをユーモアたっぷりでお届けしてくれると思います!(僕も個人的に楽しみです笑)

ぶらっくさむらいが 「人類みなブラザー」と考える理由。 〜まだ見ぬカメルーンの父に会いたい〜

<完全無料オンラインイベント!!> 2012年から芸人活動を始め、エンタの神様など数々のテレビ番組に出演されている"ぶらっくさむらい"さん(本名:武内 剛)のトークイベントがAYI... powered by Peatix : More than a ticket.

みなさんも本記事をきっかけに、家族や友人と議論を深めてみてください!

《取材・記事=あつ(https://twitter.com/@Atsu_loveAfrica)、メモ=ちひろ・とだて、スクショ=Kiku》

 

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