みなさんこんにちは!在日アフリカンインタビューシリーズ第21弾となりました。
この企画では、日本に16,000人いるといわれている在日アフリカンの方にフォーカスを当て、その方の魅力やお仕事についてなどを教えていただきます。
今回のゲストは、フリーランスでダンサーやプラスサイズモデルとして
活躍されているエイミーさんです!
笑顔がすてきなエイミーさん
エイミーさんプロフィール
エイミーさん。神奈川県逗子育ち。
アフリカンアメリカンのお父さんを持つ、日本とのミックス。
文系の都内大学に進学したのち、 一般企業に就職するが、退職。
現在は有名アーティストのバックダンサーやダンスの先生、YELLO DOLLS、モデル活動などフリーランスとして幅広く活躍。好きな芸人さんは東京03とチョコレートプラネット。
彼女のインスタグラム
インタビューに挑むエイミーさん
1.子供時代のエイミーさん
AYINA ブランディ
中3ぐらいまでは攻撃的でとんがっていましたね(笑)
AYINA ブランディ
エイミーさんすごく落ち着いた印象なのでとっても意外です!!
横須賀に近づくほどミックスの子は割といる方なのですが、私の学校はあまりいなくて。。そんな環境の中、とがることで自分のウィークポイントを攻撃させないようにしていましたね。『剣には剣を』って感じで。体格もよかったので女の子よりも男友達とよく遊んでいました。
AYINA ブランディ
私は消極的なタイプだったので、エイミーさんの力強さを感じました(笑)
中学校は小学校からの持ち上がりですごく嫌で、環境を変えるために、自分を知っている人がいない6年制の女子高に進学しました。
AYINA ブランディ
でもすぐにとがり癖は治りませんでした。ミックスがあまりいないところに飛び込んでしまったので、自分とどう関わっていいかわからない周りの気持ちを感じ取ってしまって、その反動でなにも言わせない『尖り』の雰囲気を出してしまっていましたね。
素敵な衣装を身にまとうエイミーさん
2.有名アーティストのバックダンサーへ抜擢!NYでの挫折
AYINA ブランディ
しなやかでセクシーなダンススタイルが印象的でとても素敵です!
ダンスはいつから始められたのですか?
ありがとうございます!実はダンスを始めたのは妹が先で、自分が小学校4年生ぐらいの時に、レンタルスペースでやっていたスクールに妹が参加していたのをきっかけではじめました。当時は自分の大きな体をコントロールし切れず、だらだら続けているうちに中学受験で一度ダンスから離れました。中二の時、妹が大躍進したために、同じスクールに姉妹でいると比べられるのがとってもいやで。。。
AYINA ブランディ
その後は外部のスクールに行って、いろんなジャンルを受け放題だったので様々なダンススタイルに触れることができましたね。
ですが当時は、ダンスよりも友達と遊ぶ方が楽しかったので緩やかにフェードアウトしました。
AYINA ブランディ
はい。ですが高校二年生のころに友達からの紹介で、再度スクールに入りました。生徒さんが100人くらいの中、先生に気に入られ、7人中1人のクルー(チームメンバー)に入れてもらうことができました。
AYINA ブランディ
高校生の時からピックアップの機会があったのですね!
はい!ですがその後、深夜練習が当たり前の時代だったので学業に支障が出たり、女の子のグループのいざこざだったり、大もめにもめてスクール辞め、大学受験にシフトしました。
大学進学後はダンスサークルで活動していました。四年生の時、『湘南乃風』のバックダンサー5人のメンバーのうちの1人としてツアーに参加することができました。入社後に再度バックダンサーのお話があり、3か月間、会社の休日である土日で参加することができました。その後会社を退職してNYに渡航しました!
感動するbrandy
AYINA ブランディ
『湘南乃風』!!めっちゃビックアーティストですね!!NYへの渡航も輝かしい!!
渡航するまではよかったのですが、
NYで自分のレベルを痛感しました。箸にも棒にもひっかかることはありませんでした。今まで自分がダンスを上手になろうという意識がなかく、ラッキーだけでここまできたこと。全然ダンスが上手じゃないことをたくさん感じてしまった渡航でした。
帰国後は半年くらいダンスもできない、バイトも長続きしないっていうなにもできない状態でしたね。。
AYINA ブランディ
そんな時、恩師に『なんのために会社をやめたの?』って言われて、その一言で目が覚めました。その後、練習を積み重ねて半年でレッスンを持つことができました。
AYINA ブランディ
就職も自分のやりたいお仕事であるダンサーも経験して、今感じることはありますか?
就職がきっかけに人生が変わったと実感しています。
それまでは流れに身を任せて生きてきたのですが、就活ってやりたいこと、ビジョンを描くよりも、どんだけすごい企業に入れるかのゲームだったなと思います。『仕事辞めてダンスをしたい!』という決断が、入社式前の3月31日になんでできなかったのかを考えました。
AYINA ブランディ
就職が『本当に自分がしたいことは何か』を考えるきっかけになったのですね。
はい!ただ、ダンスをやる上で根拠のない自信は大事で、且つ根拠のある自身も同時に付けていかないといけないんです。レッスンを持ちはじめてから、無名の自分に対して時間とお金を使ってもいい!と思われるにはどうすればいいか?を考えるようになりました。
AYINA ブランディ
生徒さんと向き合う上で大切にされていることはありますか?生徒さんと向き合う上で大切にされていることはありますか?
距離や壁をつくるのではなく、楽しい空間をシェアすることを考えていますね。自分自身、ダンスをしていて天狗になったり、メンタル面での挫折が多かったので、ずっと楽しい状態を提供して、壁は自分で見つけてもらうスタンスでしています。
AYINA ブランディ
エイミーさんのレッスンだったら確実に初心者でも飛び込みやすいですね。チャレンジするならシェアハピできる空間で上手くなりたいなって思います。
また来たい!と思わせるのが先生の仕事だと思っています。生徒は囲わないけれど、常に引き付けておくように工夫しています。正直なところ自分の生徒って認識している人はあまりいないんです。ダンスは職人芸じゃなくて自分をどれだけ広げられたかなので私がそのきっかけのサポートができたらなって思ってます。
AYINA ブランディ
ご多忙かと思うのですが、スケジュールはいつもどんな感じで動かれているのですか??
今抱えているレギュラーレッスンは一週間で4本、プライベートレッスンも不定期で開催しています!基本的に日中Yellowの店舗で勤務して、18:30以降からレッスンをすることが多いです!帰りは遅くて22時ぐらいになることが多いですね!
AYINA ブランディ
夜遅くなることが多いのですね!体調管理のために気をつけていることって何かありますか?
遅くても朝の勤務開始が遅い分、ゆっくり眠れるので、よく食べて、よく寝て、太陽の光をしっかり浴びるようにしています!
AYINA ブランディ
無理せず、自己管理をしながら自分を高められているんですね!
絶対無理はしないです!ダンサーって結構スケジュールつめつめで眠る時間もない!というのがステータスだったのですが、私はちょっとでも体調の変化を感じたらすぐ休むようにしています。
AYINA ブランディ
そうなんです!あとは寝る前に自分はファッションが好きなので、次の日着て行くものを考えてワクワクさせながら寝ます!
AYINA ブランディ
真面目に生き急いでいる方っていっぱいいると思うので私もエイミーさんのように気楽にハッピーに生られる一人になりたい!と思いました!
おしゃれな街中でポージングをとるエイミーさん
3.Black Lives Matterの発信を通して思うこと
AYINA ブランディ
BLMの時、インスタのIGTVやnoteを使って日本語で発信されていてとっても素敵でした!
発信していて自分が伝えたいことと、日本人に受け取られるものが違ったなと感じました。
AYINA ブランディ
確かに、発信自体は勇気ある行動なのですが、動画で自分がこれまで受けてきたことを公にして『差別はよくない。やめよう』って言ってる人がたくさんましたよね。
本当に訴えたいなら読んでもらえるような文章を書いたり、情報を投げかけるだけでなく、『クエスチョン』で投げかけた方が、考えのキャッチボールになることを感じました。報告係よりも起こった出来事を前提に、議論の場を提供する人物でありたいです。
AYINA ブランディ
心構え、素晴らしいです!今後こういったセンシティブな発信でやっていきたいことはありますか?
画面越しの世界がすべてではないし、私にはダンスの先生として、直接人に伝える機会があるので、ヒップホップのカルチャーに携わる者として、ダンスを切り口に小話的にブラックカルチャーを知ることが出来るレッスンなどやれたらいいなって思っています。
AYINA ブランディ
髪型やファッションなど、ダンスの先生から直接的に知ることができたらものすごく関心が高まりますよね!!
そうなんです。問題意識を持とう!ではなく、おのずと問題意識を持てるような種まきを意識したいです。『かっこいいから』という理由だけでカルチャーを取り入れるのではなくて、少しずつそういう人たちが増えればいいなって思っています。
4.プラスサイズモデルとして
AYINA ブランディ
『プラスサイズモデル』としての活動はどのようにキャリアを積まれたのですか?
とあるブランドのモデルをしている友人が、『プラスサイズモデルを探しているんだけど、よかったらやってみない?』と声をかけてくれたのがきっかけなんです。
AYINA ブランディ
その後、スチール撮影の写真を見た他のブランドから声がかかったんです。Yello shoesに携わるようになってからも、本部からも声をかけていただいて。その後、他のブランドやECサイトの会社様からも声がかかるようになった形です。
AYINA ブランディ
『プラスサイズモデル』という肩書きで活動していくことに抵抗などありませんでしたか?
むしろ誰も使ってないからラッキーだなって捉えてます!どんな見た目の人でも美しいし、自分が可愛いと思ったものは可愛くて、一人一人生まれながらにかわいいのでありのままで表現できることは素晴らしいなと思っています。
AYINA ブランディ
自分を愛するエイミーさんの深みのあるお話、身に染みます!!
今のプラスサイズのお洋服って日本では『森ガール系』が多いんです。私はそういうスタイリングより、クール系が好きだし、ミックスのモデルさんの中でも、すらっとしたスタイルの方がほとんどなので、自分をみて『こういうスタイリングもありなんだな!』と勇気を与えられる存在になれたらなって思っています。
AYINA ブランディ
活動される上で大事にされていることってありますか?
自信をもって『自分って可愛い』といえる人を増やしたいです。その想いを伝えるため、インスタでは体のラインは加工せず、ノーマルカメラで撮影した写真を載せるようにしています。
クールに決めるエイミーさん
5.エイミーさんのネクストステップは?
AYINA ブランディ
『人類みなサイコー!』という考え方を軸に、今のままでも最高だけど、もっと最高にするにはどうしたらいいかを考えて動きたいです。自分自身が周りに勇気を与えられる人間になりたいです!
AYINA ブランディ
自分を最大限に表現しているからこそ、『個性を出せ!』と言われても周りと比べて「自分は・・・」ってなってしまうときってあったりしますか?
そうなってしまう時って、すでに前に進んでいる証拠だと私は思います。自分の見つけたマイナスな部分を愛してあげること。愛せないなら愛せる努力をしていくこと。は本当に大切です。
AYINA ブランディ
勇気溢れるメッセージありがとうございます!!
なかなかエイミーさんみたいに柔軟に考えられる方って少ないんじゃないかな、と私は思うのですが、相手と関わる上で気をつけていることってありますか?
『相手を否定せず、考えをいったん受け入れて理解できるように考える』ことです!人の考え方って、絵の具のパレットみたいに、色んな色があって、混ぜあってていいと思っています。
AYINA ブランディ
エイミーさんのこれから目指す人間像や挑戦していきたいことってありますか?
自分の意見を自分の言葉で発信していく。普段はあまり言わないタイプなので、今後は相手を尊重しつつ自分の意見を伝えていきたいです。
AYINA ブランディ
自分の嫌なところ、嫌いなところを今以上になくして、変えたいところをしっかりと努力したいです!自分の努力でどうにもならない場合は長所を伸ばす。シンプルですが、その積み重ねが自己愛やスーパーハッピーでみんなで生きていくって所に繋がると思います。
AYINA ブランディ
エイミーさんの素敵なマインドを聞くことができ、とても私も励みになる時間でした!本当にありがとうございました!!
みんなで集合写真
編集後期
みなさん、いかがだったでしょうか?
エイミーさんのように自分自身を心から愛して、自身のお仕事の中でも体現されている
エイミーさんのメッセージは心に響くものがありました。
自己肯定感を持ち続けることがなかなか難しい社会ですが、
エイミーさんのようにありのままの自分を高めながら、SNSという自分のプラットフォームを活用し、
私自身も自分にしかないキャリアを作っていきたいと強く感じました。
彼女の想いが一人でも多くの方々に届き、より良い社会を一緒に作っていくことができるよう
ayinaではこれからもエイミーさんの活動を応援しています!
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【取材・記事=AyakaBrandy、撮影=Natsumi kasuya、メモ=Aly & Hiyori Tsuto】