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「3000円払ってウザい経験して作り笑顔の写真を撮る意味ある?」日本初アフリカ系学長サコ氏が語る日本の未来【後編】

日本初のアフリカ系学長となった京都精華大学のウスビ・サコ学長が2冊の本を出版されたとのことで、AYINAがインタビューをさせていただきました!

 

今回は後編をお届けいたします!

 

前編をまだお読みになられていない方はこちらからどうぞ!

「迷惑はかけてなんぼ!」日本初アフリカ系学長サコ氏が語る日本の未来【前編】

 

 

アフリカ出身サコ学長、日本を語る(画像をクリックで購入ページへ)

「これからの世界」を生きる君に伝えたいこと(画像をクリックで購入ページへ)

 

地方の活性化の鍵は移住者と若者

サコ学長の本に感銘を受けすぎて付箋を貼りすぎている土屋

AYINA 土屋
次に、サコさんの本のなかでメタモルフォーゼ※についてお話がありましたが、今後の日本のメタモルフォーゼの鍵を握るのは地方だと私は思っているんですね。

でも、地方にいらっしゃる方のほうが変化を恐れる傾向がより強い気もしています。自分が変わるのが一番だと分かってはいるのですが、仲間も増やしていきたいと思ったときに、メタモルフォーゼしようと思っていない方々、あるいはしたいが一歩踏み出せないでいる方々に対して、どのようにアプローチしていくといいと思いますか?

※メタモルフォーゼについて(「「これからの世界」を生きる君に伝えたいこと」より)
ドイツ語(Metamorphose)で変化、変身の意味。サコさんの本では「核となる自分自身を保ったまま、社会に適応した自分をつくっていく」「中身を維持したまま、外側を変化させていく」と表現されている

私は過疎地域を調査することがあるんですけど、そこでおじいさんと話していたら、「自分がこの村を畳む」といっていたんですよね。寂しくないですか?
サコ学長
AYINA 土屋
はい、なんで畳んじゃうんだ!って思っちゃいます。
それで「なんで畳むねん!なんで地元のひとたちにこの村の素晴らしさを伝えないの?」といったら「日本が木材を輸入しだしてから、私たちの村の林業の価値が下がり、里山の循環が悪くなり、若者が出稼ぎにいってしまった。」といった形で、「そのなかで地方(村)をどう大事にしていくのか」という話はせず、地方の人たちが地方に対してコンプレックスを持ってしまっていると思います。
サコ学長
AYINA 土屋
そうなんですよ!(地方に住む土屋は語気を強める!)
でも、地方にきた移住者の調査をしてみると、実はエリートの方が多いんですよ。
サコ学長
AYINA 土屋
え?そうなんですか?
その人たちをさらに深く調べてみると、海外に行ったことがある方が多いんですね。例えばイギリスに行ってそこの地方をみて、地方の素晴らしさに気づかされて、「日本の地方も素敵じゃん」と知り、移住してきているみたいなんです。
サコ学長
AYINA 土屋
なるほどー!一度自分も日本以外の地方を経験することで、客観的に日本を見られて、母国の地方の素晴らしさに気づいた人たちなんだ。でも、ずっと地方にいる人たちは、なかなか外に出ようと思わないと思うんですが、どうしたらいいですか?
移住者の人たちの声を聞くといいと思います。彼らが良いと思っているその地方の良さを促進していくことで、そこにずっと住んでいる人たちも気付いてくるかと思います。
サコ学長
AYINA 土屋
たしかに!
あとは、若者を大切にすることです。若者に「都会だけが未来ではなく、地方にもあなたの可能性があるんですよ」っていうことを伝えることで、彼らも都会だけの就活に苦しむということが少なくなると思います。
サコ学長
AYINA 土屋
本当にそこは変わって欲しい…!実は私たちAYINAは日本にいらっしゃるアフリカンで大都市に留学できている人たちに対して、日本の地方でホームステイや職業見学などをしてもらう「※ジャパンホームステイ」という事を実施しています。

アフリカンには日本の都会と地方の違いを体感してもらいたい。地方の方々には海外の人と交流することで、自分の住む町の魅力を再発見してほしい。そんな想いでやってるんですよね。

※2020年1月に山形県高畠町と米沢市で第一回ジャパンホームステイを開催しました。ゲストはケニアからきたシレンゴさんとタンザニアからきたメティリさん。ホームステイの他に、地元の人が集まるカフェに行ったり、地元の方々をお招きしたアフリカを感じる会を開催したりと、おうち以外での交流も楽しみました!ホストファミリーからは「シレンゴさんに是非また帰ってきてほしい。犬も含めて家族みんな楽しみにしている」「"アフリカ"でなく、"メティリ君の出身地タンザニア"と、近く感じられるようになりました」などのお言葉をいただきました

いいですね。とっても大事だと思います。
サコ学長

3000円払ってウザい経験して作り笑顔の写真を撮る意味ある?

AYINA 土屋
もっとひとつひとつの話を掘り下げたいんですが、永遠に終わりそうにないで、泣く泣く次の質問いきますね!

自分に尊厳や自信を感じられるにはどうしたらいいと思いますか?というのも、マーケットバリュー(本に出てきた言葉で、自分の市場価値のこと)と比較して「自分は稼げないから」などといって自分に自信を持とうとしない人が私の周りにもいるからです。

日本の小学校に遊びにいくことがあるんですが、小学生はめっちゃ元気なんですよね。
サコ学長
AYINA 土屋
わかる!超元気ですよね!
でも社会にでると普遍的な自分を求められてしまう。独自な考えとかは評価されにくい。だから、思っていても言えなくなることが増えてきますよね。たとえば私はサッカーの監督を6年間やっていたことがあったんですね。
サコ学長
AYINA 土屋
えええ!そうだったんですか?!(どんだけ色んなことやってるんだ…)あ、そういえば本にもあったような…?
私はすぐにミニゲームをやろうとするんですが、親御さんたちは怒るんですよね。とにかく基礎をやれと。

基礎はもちろん大事ですが、それだけやっていると同じような人間ばかりが出来てしまうと思うんです。これは社会も同じような状況だと思います。

サコ学長
AYINA 土屋
うんうん、実は独自性があるのに、みんながんばって合わせている状態ですよね。
大学で生徒の話を聞いてると、「〇〇ちゃんとご飯行って超ウザかった!」と言っていて、その子たちと撮った写真をみたらめっちゃ楽しそうな顔してる!楽しそうな顔を作っちゃってる。
サコ学長
AYINA 土屋
わかるわー私もやっちゃうときありますもん。
だからストレスが溜まっちゃうんです。ウザいならウザいって顔をしちゃえばいいやん。
サコ学長

 

(全員爆笑)

 

だって、3000円払ってウザいなって思って作り笑顔でピースって!なんでわざわざお金払ってなんでウザい経験しないといけないんですか笑?断り方は勉強したほうがいいですが、そんなことするくらいなら行かないほうがいいです。
サコ学長
AYINA 土屋
そうですよねー。そこを正直にすることで、本当にわかりあえる仲間に出会える確率もあがりますもんねー。

サコ学長流・自分の時間をつくるコツ

AYINA 土屋
最後になりますが、日本のママさんの悩みで多いのが、「自分の時間がない」というものです。ママさんだけでなく、いろんな方に共通する悩みでもあるなと思いお聞きします。サコさんはどうやって自分の時間を作っているのか教えてください。
私はちょっと異常で、朝4時くらいに寝て7時とかに起きて、毎日だいたい3時間くらいしか寝ないんですよね。
サコ学長
AYINA 土屋
ナポレオンか!(はっ!思わず突っ込んでしまった)
良い方法ではないかもしれないけど、そうすることで、仕事が増えてきても、まあまだ午前1時だし3時間あるわって気持ちに余裕ができる。あとはもちろん優先順位をつけることも大事ですね。
サコ学長
AYINA 土屋
すごいけど真似できない(笑)
子育てに関してですけど、「これはママの仕事」と決めつけずに、保育園のお迎えとか、家事とか、できることを旦那さんも一緒にやることで、時間は作れると思います。日本は物事をテンプレート化することが得意でそれが良い面に働くこともあるけど、子育てについてはもっとケースバイケースでいいと思います。
サコ学長
AYINA 土屋
うんうん。
そして、先ほどの話にもつながりますが、「ママ友がみんなジムに通っているから私も通わないと」って思う必要はなく、やりたくないことはやらないというようにすると、自分の時間も作りやすくなってくると思います。

でも私は会いたいとか話したいとか言ってくださる方の誘いを断りません。学生が2時間話に来たとしても。それは、学ばせてもらえることがあるからです。

サコ学長
AYINA 土屋
愛に溢れていて謙虚で努力家でアツくておもろい!本を読んだ時に感じた印象以上に、本当に魅力的な方!

AYINAスタッフ一同
「本日はお忙しい中ありがとうございました!」

 

取材後記(AYINA土屋)

「『これからの世界』を生きる君に伝えたいこと」という本に、こんな一節があります。

学長選挙で投票してくださった人たちも、「アフリカ人を学長に」などとは思っていなかったでしょう。そう、そこが大きな意味を持っていますし、責任や誇りを感じる点でもあります。「アフリカ人だから学長に」ではなく、「この人だから学長に」と推してくださる人たちがいたのです。つまり、私の背景だけでなく、「個」を尊重してくれたのです。

僭越ながら、AYINAが目指す世界だなあと感動しました。今年度から力を入れている「在日アフリカンズ」プロジェクトですが、本当は「在日アフリカンズ」という言葉さえなくなるような日本、世界にしたいのです。

どこに住んでいようが、どこの地域の出身だろうが、同じ地球にいる限り大したことじゃない。ひとりひとりが持っている個性を堂々と発揮できて、お互いにそれを認め合えたら、世界はもっと素敵になるのではないかと妄想しています。

すぐには実現が難しいと思われる内容もあったかもしれませんが、それでもやはりサコさんのお言葉には、そんな世界に近づけるヒントがたくさん含まれていたのではないでしょうか。

(取材:土屋、山本、原武/記事:内藤/Zoom撮影:池田)

 

本を読んでもっと深く知ろう!

サコ学長は、この度ほぼ同時期に2冊の本を出版されました。今回の取材内容も、本をお読みいただくとより深く知ることができますので、ぜひこの機会に読んでみてください。

アフリカ出身サコ学長、日本を語る(画像をクリックで購入ページへ)

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10/4にオンライン出版イベント開催!!!

そしてこの度、サコ学長が本を2冊ご出版した記念といたしまして、AYINA主催でオンライン出版イベントを開催いたします!無料ですのでこの機会にぜひ生のサコ学長の声をお聞きいただければと思います!

画像をクリックすると参加ページに飛べます

  • 日時:2020年10月04日(日)18:00〜20:00
  • 場所:オンライン(zoom使用)
  • 参加費:無料
  • 使用言語:関西弁

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