AYINAスタッフより
2019年8月に開催されたアフリカホームステイ特別編の「ベナン人起業家の卵と行くスタディツアー&国際交流の旅」
今回はその参加者の一人「あかちゃん(ペンネーム)」さんからのレポートを前編・後編にしてお届けします!
2019年8月16日の夜、私は空港に来ていた。人生初海外はアフリカのベナンだ。
なぜアフリカに行くことになったのか。正直、明確な理由や目的はなかった。ただ漠然と海外への憧れだけを抱えていた。何処でもいいから、日本から出てみたかった。
また、高校を卒業してからも進路に長い間悩み続けていた自分は、持ち前のマイナス思考から鬱状態になり体調不良のうえ病院送りになっていた。(笑)
半分やけくそだったこともあるが、いつも通り眺めていたTwitterで偶々見かけた”アフリカホームステイ”という言葉に迷わず参加を決めた。
さて、勢いで行くことを決めた自分は、AYINA日本副代表の内藤さんとコンタクトを取った後、やっと「そもそもアフリカってどこだ?」から調べ始めた。(遅いw)
アフリカ【ベナン】ざっくり情報
西アフリカに位置する共和制国家
面積:112,622㎢ (日本の約3分の1)
人口: 1,118万人
首都:ポルトノボ
公用語:フランス語、民族語(40種類以上)
宗教:イスラム教、カトリック教、プロテスタント、ブードゥー教…等々
ちなみに私は一切フランス語を勉強したことがありません(そもそもアフリカの公用語がフランス語だったことを知らなかった。)
丸一日かけてベナンに到着
まぁ、何だかんだで気付いたらアフリカにいた。成田空港→コトヌー空港まで、ほぼ丸々一日かかった!正直、初フライトでこれはキツい…!!さらに、今回の参加者は私を含めた6人。その中で、渡航経験がないのは自分1人だけだった…( ºωº )ミンナスゴイ…
現地に着くと内藤さんがお出迎え。それぞれのホームステイ先まで車で送ってくれた。着いて早々だが、道路に溢れる圧倒的バイクの数!そして、道路中に鳴り響くクラクションの音に驚く…!
日本ではクラクションを無闇に鳴らすと違法とされるが、アフリカだと恐らく事故防止の為にクラクションで自分の位置を知らせているように見えた。道はガタガタで何度も頭を打った(笑) 正直、"あぁ…今日から2週間これか…"と早速心が折れかけながらも何とか目的地へ。
ホストファミリーはとても温かく出迎えてくれた。「貴方は私達の家族だ。何も心配はいらない。」とハグをして伝えてくれた。めちゃくちゃ緊張していたが、少しだけ安心できた…
その後、少し外へ出た。改めて、自分は今アフリカに来ているんだと感じた。そこにはインターネットでしか見たことがない光景が広がっていた。(右側に写っているのは、ホストマザーと悪戯大好きハニーくん)
進路に悩み、鬱状態となり毎日を生きるのが苦痛だった現状から逃げるように飛行機へ飛び乗り海外へ。正直、もうどうでも良かった。ただ、自分の心が変わるような"何か"が見つかればと、少しの希望だけを持っていた。
そして8月17日。今日から未知の2週間アフリカホームステイが始まるのだと実感した。
アフリカで生活してみて驚いたこと
☆道路がガタガタで、車に乗ると内蔵を揺さぶられ必ず頭を打つ。車酔い不可避!
☆圧倒的バイク利用者率!
☆信号で車が止まるたび、頭に売り物をたくさん乗せた人達が車を取り囲む。時には窓を叩いたり、顔面を押し付けたりしてくるので反応に困る(笑)
☆トイレットペーパーは基本どこも無い為、常に持参。ついでに便器も無いこと多々あり。
☆夜は電気が不安定。断水も起こる。
☆何故かゴミ箱がない…。ゴミのポイ捨てが目立った。
☆時計も見当たらなかった。日本ほど時間を気にしない国民性が出ていて良かった^^*
☆シャワーはバケツに水を溜めてかぶる!!(シャワーヘッドがある家もあるよ!)
☆基本、シャワーとトイレは同じ部屋
☆昼寝文化がある。
☆とにかく子供が多い。大人より多い…!!
☆手洗いは薄めた洗剤で
☆部屋にゴキブリ普通にいる。朝起きたら3匹仲良く行進してたし、もはや気にならない。
シャワーに関する体験談を一つ。旅の途中、ベナンのホテルに泊まる機会があった。部屋に案内されると、此処に来て初めてのシャワーヘッドとご対面した…!(普段はバケツを使い水をかぶっていた)
しかも、日本と同じように冷水と温水の捻りまで付いていた。「えっ、まさかお湯が出るの…!?」と期待を込めて捻ってみた。……冷たかった。
分かってはいたが、見事に期待を裏切られ清々しかった。
ちなみに、ホテルは暫く使っていなかったのか、水が出るまでにだいぶ時間がかかった。昼過ぎに到着したのだが、結局水が出るようになったのは夕方ごろ(笑) 最初はまだ不安定なのか、水が時々ブシュッと吹き出したり弱くなったりして面白かった。
日本では、蛇口を捻れば当たり前に水が出る。水圧も安定しているし、冷水・温水が出る。断水なんて、災害等が起こらない限りは有り得ないだろう。こんな、恵まれた環境で19年間生きてきた自分にとっては、ベナンの蛇口一つにしても驚きの連続だった。
洗濯も、大きなタライと洗濯板を使い服を一枚一枚洗った。結果、2~3日分の自分の服だけなのに、全てを洗うのに一時間かかった。
大変だったが、私はこの生活をしている時の方が、日本での生活よりも"生きている感じ"がした。自分は今、ちゃんと生活をして生きているんだな、と感じた。
洗濯機も、掃除機も、食器乾燥機なんて物は無い。でも、そんな物が無い環境で生活をしてみると、何でも便利な機械に任せてぼーっと暮らしていた日々よりも充実しているように感じた。
手洗いでの洗濯中、汗のシミがいくら擦っても落ちなくて諦めようかと思っていたところ、ホストファミリーのおばあちゃん登場。
私のシャツを手に取ると、軽く粉末洗剤をつけガシガシと擦り始めた。「さっきからやってるけど無理だよ…?」と半信半疑で見ていると、おばあちゃんがぱっとシャツの脇部分を見せてきた。
なんと、真っ白になっていたのだ…。すごい、流石だった…おばあちゃんのドヤ顔が今でも思い出せる。技術の差を感じた…
同じホームステイ先で撮った、友達の洗濯中の様子↓↓
前編はここまで!